2017年7月6日・7日に日南市で木材(飫肥杉)の製材・加工をおこなっている吉田産業グループとの共同企画として、宮崎の地域資源「飫肥杉」の魅力を考える宿泊型のセミナーを実施しました。セミナーには5名の大学生が参加し、工場見学や製品レクチャー、地域資源をテーマにした企画立案ワークなどを通して、地域資源の魅力や仕事の流れを学びました。
今回は実施したセミナープログラムの一部始終や参加者の声をご紹介します。
7月6日(1日目)
まずは参加者同士でコミュニケーションを取ることを目的としたアイスブレイクゲームを実施しました。2チームに分かれて紙のみでタワーを建て、タワーの高さを競いました。初めは緊張気味だった学生も協力し合い、同じゴールを目指して進めることで自然と距離が縮まりました。
そしてセミナープログラムがスタート。まずは吉田産業グループの社員から企業や製品について紹介がありました。グループ全体の歴史、地域の資源である木材を余すことなく有効に使うために取り組んでいること、製品の特徴、導入事例などの話に学生は真剣に耳を傾けていました。
「当たり前にあると思っていた木材を育てるためには、何十年もの歳月を要すると聞いて驚きました」という感想があり、学生にとって多くの発見があったようです。
休憩時間を挟んだあとは、敷地内にある工場を見学。社員に説明を受けながら、実際に原木が機械で切削されていくシーンや製品へと変わっていく工程を直接見ることで、仕事の流れや製品をよりイメージすることができたようでした。
製品の理解が進んだところでメインプログラムの企画立案ワークのお題出しの時間へ。今回のテーマは、飫肥杉で作る「おびのはし」の魅力を伝えるイベント企画案を考えること。ワークの目的や進め方、おびのはしの魅力などの説明に学生は必死にメモを取っていました。
夕方からは宿泊場所である油津商店街の「fan! Sports Bar & HOSTEL」に移動して、企画立案ワークを進めました。初日の目標は5人でイベントテーマをひとつに絞ること。それぞれが自分の意見を出す、他のメンバーの意見に耳を傾けるという作業を繰り返しおこない、アイデアをひとつに絞っていきました。
19時半にワークを切り上げて吉田産業グループの若手社員との懇親会を実施。学生時代の思い出や大学の研究内容の話から、働くことの面白みや夢などをざっくばらんに話し合っていきました。また自分の将来について真剣に相談するシーンも見受けられました。
7月7日(2日目)
朝からイベントプランの詳細内容を5人で協力して作成。全員で大枠を決めた後は、イベント内容、会場の選定、集客方法などを分担して考え、企画を形にしていく作業を進めていきました。4時間集中を切らさずに取り組み、無事に資料が完成。おびのはし「花より団子」と決めたイベント企画案を発表するために吉田産業グループのオフィスへ移動しました。
いよいよ発表タイムへ突入。緊張していると思いきや、5人全員が笑顔で堂々と自分のパートを発表していました。わりばしを使うことが多いお花見をテーマとしたイベントの企画案や、学生ならではのSNSを用いた集客方法などを提案しました。審査を担当した社員からは「自分達にはない発想が面白い」、「実現させてみたいね」と高評価の感想が多く出ていました。
最後は全体で振り返りをおこないました。吉田産業グループや飫肥杉について発見できたこと、企画立案ワークから学んだこと、参加メンバーへのメッセージを学生同士で共有し合い、2日間のセミナーは無事終了。帰宅時に社員からお土産に「おびのはし」をいただきました。
【セミナーに参加した学生の声】
2日間という長い時間を企業の社員さんと過ごすことで、普段はなかなか知ることのできない会社の中に流れる空気感や、社員の方の人となり、魅力を知ることができました。
(宮崎大学生)
工場で製品が作られる工程を見学し実物に触れることで、製材の仕事を理解することや身近さを感じることができました。これからもっと吉田産業グループについて詳しく知っていきたいと思います。
(宮崎大学生)
地域資源について真剣に考えてアイデアを出し合い、企画を考えるワークがとても面白かったです。また社員さんからたくさんのアドバイスをいただき、仕事の進め方を学べたことも良い経験でした。
(宮崎公立大生)
【企業の声】
2日間ゆっくりと学生と対話ができる機会はとても良い経験でした。それぞれの考え方や好むコミュニケーションの取り方など普段は知り得ない発見が多くありましたし、短期間で良い関係を築くこともできました。彼らとの縁が良いものになるように今後も定期的にコミュニケーションを取っていきたいと思います。
以上のように参加した学生と企業双方にとって理解促進や学びの機会になりました。
今後も企業と学生が互いを深く知り合えるイベントやセミナーを随時企画していきたいと考えています。